TCHコントロールは、顎関節症や虫歯・歯周病治療に有効なのか?

 

本会設立の経緯

 私(齋藤博)と大学の同級生である木野孔司元東京医科歯科大学准教授とは、学生時代から親しい友人として付き合ってきました。特に、木野先生が顎関節治療部部長になられてからは、患者さんを介しての付き合いが緊密になり、2000年代の初頭には、TCH(Tooth Contacting Habit の略)の前身とも言える「歯を離して、舌は上」という概念が顎関節症治療に有効という知識を得ていたため、当院でも、痛くて義歯が使えない患者さんやゲームに夢中でいつも歯を食い縛っている子供さんの矯正などに導入して、多大な効果をあげていました。

 ある時、木野先生の顎関節症治療を、長期に亘り見学する機会がありました。その頃は、TCHという言葉が生まれていました。木野先生は、開口測定器以外の特別な器具を使うことなく、難症例といわれる顎関節症をTCHコントロールだけで、日常生活に困らない程度に改善させているのを目の当たりにした時は、マジックを見ている思いでした。この思いが本当である証拠に、私の娘(齋藤七海)、息子(齋藤博之)が、歯科医になると直ぐに、木野先生の弟子としてこの技術を修得させました。

 TCHコントロールだけで難病といわれる顎関節症を管理できてしまうという、患者さんにとって多大な利益となる方法を、社会に広める活動の必要性に気付き、木野先生(グループ)と私とで、本会を設立しました。開始の切っ掛けとして、2010年8月の夏休みに、私はこのホームページを作りました。

本会の広報活動

 TCHは、大学病院に来院された数千人の顎関節症患者のアンケート調査から見つかったもので、十分な学問的な背景がありました。とても個人の歯科医院でのデータ収集能力の及ぶところではありません。私は、この強みを利用して、ホームページの展開・本の出版・木野先生のTVへの出演・歯科医学誌での論文展開・マスコミの取材・歯科医に対する研修会などの企画を頭に描き、展開させました。企画が展開するにつれて、木野先生のTCHコントロール法も、認知行動療法などを取り入れて、より実践的な手法となり、本来の顎関節症と診断されるほとんどすべての患者さんの改善が可能になりました。TCHに関して本当に難しいことは、顎関節症患者に、生活習慣となっているTCHの存在を気付かせ、是正させることです。このことを可能にするためには、特殊能力が必要となります。

 講談社から「顎関節症とかみ合わせの悩みが径決する本」「100歳まで自分の歯をのこす4つの方法」などの出版、医歯薬出版から「TCHコントロールで治す顎関節症」「歯科医院で取り組むTCHコントロール入門」の出版、木野先生の「たけしの健康エンターティメント」「ためしてガッテン」「きょうの健康」などへのTV出演、読売新聞・日本経済新聞・朝日新聞・日経ビジネスなどといった多くのマスコミの取材、歯科医師向け「歯界展望」「日本歯科評論」への論文などの発表。こうした企画を介して、私の思惑どうりに「TCH」という言葉が、社会に広く知られるようになり、多くの歯科医が日常臨床に導入するところとなりました。

木野顎関節研究所

 サイトウ歯科の施設を利用して、木野先生と齋藤博之歯科医が中心となった顎関節症専門の医療機関を作るという構想で、「木野顎関節研究所」を開設しました。全国から患者さんが来院されましたが、殆どすべての患者さんが数回の来院で日常生活に支障のない状態まで改善してしまうため、もともと顎関節症の患者さんの数は限られていることもあり、経営が成り立たないほどに、患者さんの数が減ってしまいました。やむなく閉院ということになりましたが、いかにTCHコントロールによる顎関節症治療が有効であるかがお解かりいただけるかと思います。

 人によってTCHの程度は異なります。顎関節症が改善しても、顎位を安定させて、再発を防ぐために、補綴治療・歯科(虫歯)治療・矯正治療が必要になることがあります。私は、数十年に亘り、木野先生の指示にしたがって、この部分を担当してきました。一般に、顎関節症の患者さんは、紙1枚という1000分の20mm程度の咬み合せの高さの違いにも敏感に反応してしまうという過敏化が起きています。こうした患者さんを治療するためには、熟練した歯科医が、すべての作業(補綴治療・歯科治療・矯正治療)を担当し、歯科技工物まで手作りする必要があります。

顎関節症治療までも日常診療に含んでしまう「TCH是正咬合療法」誕生へ

 顎関節症治療はTCHコントロールで解決できる確証が得られたため、木野先生と私は、「歯科治療にTCHコントロールを導入して、顎関節症を含む顎関節の悩みを未然に防止して、生涯自分の歯で快適な食生活が出来るようにする」という次なるテーマに挑戦しました。そこで生まれたのが、「TCH是正咬合療法」でした。
  この療法では、まず、顎の動きの診断とTCHの程度をチェックして、TCHリスク分類をします。TCHリスクは、TCHリスク1、TCHリスク2、TCHリスク3a、TCHリスク3bと分類し、数字が増えるにつれて問題が起きてきます。TCHリスク3bには、顎関節症を含んでいますから、TCH是正咬合療法では、顎関節症は、もはや特別な病気と扱われるのではなく、療法の1部として日常的に取り扱われることとなりました。それと同時に、この療法では、2人に1人が経験するという顎関節症の予防も可能となります。この療法で求められる要点は、確実なTCHコントロールと咬合違和感を生じさせない高精度の補綴治療・歯科(虫歯)治療・矯正治療です。

本会の今後の展開

 今後、生活習慣の改善だけで管理可能となる部分が中心となる「TCH是正咬合療法」を社会に広める活動を行ってゆきます。この活動により、虫歯・歯周病・顎関節症で悩む人が減り、生涯自分の歯で不自由なく食べられる時代になることを願っています。このホームページでは、多くの人々に知っていただきたい知識を、専門的な知識がなくても理解・実践していただけるように、平易な文章で説明してゆきます。準備中のページがありますが、少しずつ書き進めてゆきます。

 

 


 

 



 

 

 

詳しい説明と購入法
 

 

 

 

 

 

 

 

この会は、木野孔司准教授をリーダーとした東京医科歯科大学の顎関節治療部で研究・研修した歯科医師有志と齋藤博(サイトウ歯科)によって、TCHを社会に広める目的で、2010年に設立されました。過去6年の社会活動で、TCHが社会的に認知されるようになりました。木野先生が東京医科歯科大学を定年退職されたため、事務局の齋藤博(サイトウ歯科)が、この会を引き継ぎ、TCHを社会に広める活動を展開してゆきます。